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王将軍の最後の抵抗
盲目

山根建次郎1


[略歴]

京都2府出身.小学校卒業. 家業の下駄製造卸し,その後大工職人になる. 入隊後憲兵を志願し,一九三三年四月中国に侵略,沈陽3,通化4,吉林5,敦化6,長春7の各憲兵隊に蟠踞.

日本帝国主義の降伏時は,長春の偽新京憲兵分隊庶務班長,憲兵准尉.


一九三六年頃,私は中国東北の通化にいた.

折り重なる山の中の小さな街だが,この地方で作り出される大豆,高梁,薬草などが,この街に集まってきて,側を流れる渾江8から,春の増水期には,尾形船のような美しい船で,鴨緑江9へ流れ,安東10へ運び出す中心地で,商業の盛んな街であった.

通化と隣り合わせて,南へ鴨緑江に沿って臨江11県と輯安12県の一帯は,豊富な鉄鉱や金鉱,雲母岩,石炭などの資源が無限に埋まっていた.この地方は,今も昔も遼寧13省と呼ばれているが,日本の侵略者は,奉天省とか,通化省と呼ばせて,小きざみの省をつくらせ,住民の血と汗を搾り取り,資源を掠奪するのに都合よく仕組んでいた.

住民の多くは,貧しい農民であった.

060街では,偽軍の軍事顧問大山14大佐や憲兵顧問の宇津15少佐が,昨日も今日も酒盛りをしていた.夜が更けると,日本軍の将校や下士官,憲兵が酔いどれて軍刀をかつぎ,街の中をねり歩いていた. だが,一歩街を出ると,軍用道路と飛行場に土地を奪い取られた農民が,狭い土地の上で食うものも着るものもない苦しい暮らしを続けていた.

私はその時,軍曹であった.憲兵隊の事務室には,日直の私と,横田16と呼ぶ赤ら顔の日本人通訳の二人がいた.

玄関には二十日程前から偽軍の歩哨が立っている.夕闇の中で,歩哨の持つ銃につけた剣が,にぶく光っている. 夜空にはたった一つの星がまたたいていた.

事務室と壁で仕切った向こう側は,かびくさい留置場がある.今この留置場には,東辺17道の抗日義勇軍司令,王鳳閣18将軍を監禁していた.その片隅には,将軍の夫人と子供を監禁していた.

王鳳閣匪遂に縛につく」 日本侵略者は,将軍を匪賊と読んでいた. 「満州事変以来,東辺道の通化臨江輯安を股にかけて住民を苦しめ,掠奪をほしいままにした王鳳閣匪は悪運つきて,遂に国軍により逮捕す」 この報道は,県城にとじこもって偽軍を叱咤督励する日本軍を急に動かせ始めた.

それは功名の分捕りにあった.

私も功名の分け前にしがみつこうとして,横道河子19にトラックですっ飛んだ.道端の農民はあばら屋をとざして,人影も見えず,三月の太陽はあわく地上に光を投げて,ところどころに白雪から黒い地肌をのぞかせている.

061将軍の捕まえられた山の中腹には深い雪が乱れ飛び,踏み荒らされ,真っ赤に染めた雪の中には,戦士の死体が捨てられていた.

守備隊長も来ていた.菊の紋章を光らせて,その奥で牙をといでいた日本領事館の警察までが,分け前を受けんと血眼になっている.

命はとられたくないが功名は人一倍とりたい連中の集まりだった.憲兵分隊長の鬼島20大尉は「警察権力をたてに警察機関を統制区処して調べる権利」を主張したし,守備隊長の川本21大尉は「治安維持をたてに軍勢を統制区処して調べる権利」を主張した.

あげくの果ては,功名は分け合うことに決まった.

そして今,王鳳閣将軍を憲兵隊に監禁しているのである.侵略者と私は,将軍を匪賊の頭目と呼んだ. けれど住民は東辺道の救い主と呼んでいた.住民は誰一人知らぬ人のない,中華民族の独立のために,四年有半闘い続けた人である.

侵略に反抗するこの部隊は強かった.その戦法に日本軍は右往左往させられた. 県城を襲撃されて青くなったのも,いっさいならずあった. 戦闘のたびごとに,日本軍は兵隊が死んだ. そのたびごとに日本軍は住民を殺した.

日本軍はとうとう城内にとじこもって,偽軍を督戦し始めた.一個師団の偽軍を第二軍管区と全東北からかき集めて,同胞相殺し合う戦法を執った.

そして今,王鳳閣将軍を捕らえると,さらに将軍を追及して,住民を殺そうと企んでいた.

062分け前にあずかる連中は,ぞろぞろ憲兵隊に集まってきた. それは守備隊,偽軍,憲兵団,領事館警察,偽警察,鉄道警護隊の隊長級である.

訊問室には将軍を下手に座らせ,例の隊長級は軍刀の柄で腕をつつぱつて肩をいからせ,将軍を訊問し始めた.訊問は攻撃,後退の戦法から,移動の交通要路,情報連絡要領,東北抗日聯軍との関係と連絡,兵器,被服,糧食の入手経路へと進展した.


訊問は毎日はげしく続いた.一週間続いた.

けれども,訊問の様子を蔭から窺っている私の知った事は,毎日落ち着いた足どりで,微笑をたたえて留置場から訊問室へ往復する将軍と,分け前がフイになる,失望の隊長級の顔だった.予想した「戦果」は何もなかったのだ.

訊問を打ち切った侵略者は「戦果」がないと殺す事より考えない. 冷酷な侵略者は,将軍を殺すだけでなく,夫人と子供まで殺す事を決めた.

留置場の片隅で夫人がしっかり抱いている子供は,漸く歩けるようになったばかりの,将軍と夫人の間にたった一人の大事な子供だった.その子供をさえ将来どんな人間になるか知れない,面倒だから殺してしまえ. これが侵略者の王道楽士,五族協和のわめきであった.

その殺害は明日に迫っていた.

誰もいない事務室で,私はその将軍からさらに功名を上げてやろうと頭をひねっていた.やがて私は,063通訳に将軍を連れてこいと命令した.

私の考えの中には,金と地位よりない.中国の領土へ侵略したのも金と地位,立身出世のためだった. そして今やっと軍曹になり,将軍を調べてさらに曹長に,准尉にはい上がろうとしていた.


通訳の連れ出した将軍は,今机をはさんで私の前に座っている.微笑を浮かべた将軍は,四年有半の遊撃抗日戦と二十日余りの監禁にもやつれは見えず,黒く陽焼けした顔には,幾すじかしわは見えるけれど,その眼は私を射すくめる. 私は煙草の煙を煙幕にして,その眼をさけ,威厳を繕った.

「君は多くの部下を持っていた.その食糧はどこから手に入れたか」. 漸く落ち着いた私は,こう尋ねた. 将軍は,眉一つ動かさず,私と通訳を見ている. その口元には,やはり微笑が浮かんでいる.私は食糧を供給したものがわかったら,明日にも農民どもを捕まえてやろうと意気込んで……

「どうだ,誰が届けたか」と,にじり寄った.

将軍は口数は少なかった. 「警察や日満軍を襲撃して分捕った」. 私は将軍の話しを終わりまで聞かずに「農民から受け取った事はないのか」そうは言わんさんぞ,と浴びせかけて尋ねた.千人以上の部下を持った頭目が,警察や軍隊から奪った食糧だけで,ごまかそうとしてもごまかされるかと意気込んで言った.

暫く沈黙していた将軍は,やがて口を開くと「私は知らない」と,きっぱり言った. やはり微笑を浮かべながら……その微笑は,私を冷笑していた.いやに取りすました小面にくい表情を,私は064感じてむっとした.

「こやっ!憲兵をなめてやがる.貴様等になめられんぞ!」と,机の下で拳を固く握りしめ,睨み返した. 私の頭の中を凶暴なものが駈けめぐった.

破れてボロボロの上衣から血のにじみ出ている農民の,紫色にみみず腫れした身体を長椅子に縛りつけ,口に雑巾をかぶせてザーッザーッと水を浴びせかけ,呼吸もつかさず「サァー言えッ!言わんか!」と,責め殺した凶暴さがよみがえってくる.

だがやっとの事で,私は将軍を物にしてやろうとしている事にハッ!と,我にかえると 「被服や弾薬は誰から手に入れた!」 「満軍か?警察か?」 「情報連絡は誰がやった!」 「その方法は?その場所は?」 私は矢つぎばやに猫なで声で問いつめた.だが私があせればあせる程,将軍は落ち着いて見える. 「警察を襲撃して分捕った」 「日本軍,満軍と交戦して分捕った」 「その他は知らない」,将軍はそれを繰り返すだけだった. 「なんという強情な奴だろう」 「そうだ俺はなめられてる」 「何くそっ」 気押しされてたじたじしている自分に気付くと,愚弄された憤りにカーッとなっていく. だがしかし,なぜなのか殴ることもできない.

「君も頭目と言われた男ではないか.今さらかくさずに,あっさり何もかも話したらどうだ」 私は説得にかかった. その時,将軍は静かな口調で「お前も人間ならよく考えてみるがよい,私は今捕まっている.だが私は,私を支援してくれた人を裏切ることはできないのだ」と言った.その口元からはいつもような微笑は消えて,強い語調だった.

065横田は「裏切る事はできない.やっばりこやつも頭目だけありますなぁ」と,感嘆をつけ加えで通訳した. 「フフン少しは武士道を知っているかな!」 通訳のつけ足しに気を動かせながら,私は抜けがけの功名をあさろうとした事が,フイになった悔しさもあったが,どうにもならないと知ると「よし!覚えてろ.明日はお前を殺してやるんだ.その場になって吠え面かくな」と,心に言い聞かせながら将軍を留置場に追い返した.だが私の頭からは,さっき将軍が言った「人間ならよく考えてみるがよい」という言葉がこびりついて離れなかった.

「俺は人間だ,天皇陛下の御陵威の下に全世界の人間を幸福にするため,そして今落伍した中国人を救ってやっているのだ.お前こそ匪賊でないか,住民を苦しめ,糧食を奪い取り,日本軍に反抗する人でなし,お前は鬼だ,お前は鬼だから人間の気持ちはわからないのだ」 私はいくら考えてもそうとしか思えなかった. その私の考えを掻き乱すように,留置場から,子供をあやしている将軍の低い力強い声が聞こえてきた.


将軍を殺害する日はやってきた.

刑場は街の東にあたる玉皇山22の山麓であったが,今日も空は曇っていて,太陽は雲にかくれ,冷たい風が吹いていた.誰が伝えたのか,玉皇山の嶺には,朝から多くの人が集まっている.嶺伝いの低い丘陵にも,人の群が動いていた.

そこには,住民に鞭打って掘らせた穴が,五メートル程隔て,二つポッカリと口を開けている.トラック066から降りる時将軍は,チラッと夫人の抱いている子供に視線を投げてから,すぐ真正面を見つめたまま立ち上がった.

「行けっ」 憲兵の特務班長山野23曹長と横田通訳がじゃけんに背中を突いた.将軍はゆったりと歩きながら玉皇山の上を見た.山上には,将軍の安否を気づかった農民までが,五,六百人もひしめき合っていた.

将軍の口元の微笑は,いつになく明るく輝いている.今,侵略者のために生命を奪われようとする将軍は,人民の勝利を信じ,幸福を願っておられるのであろう.

夫人は将軍の後を静かに続いた.子供を抱きしめながら,夫人の足どりは,小石の多いでこぼこの道であったが,しっかりしていた. 冷たい風に長衣の裾をはたつかせながら歩く夫人の後を,私は不思議な気持ちで追いかけていた.彼女は,穴の手前で停めさせられた将軍が,玉皇山を見つめたまま静かな微笑を浮かべている姿を,もう一度見上げたが,自分も五メートル離れた穴の前に立たせられると,背中を向けたまま,もう夫のいるのも忘れているかのように冷静だった.だが二歳の幼児を抱いた夫人は,かすかに身体をゆらめかしながら我が子をあやしている. その心の中は,恨みと悲しみで煮えたぎっていたに違いなかった.

将軍の斬首は,将軍の逮捕に「功名」をたてた,偽軍の日本人藤井24上尉が選ばれて,そこへきていた.彼は軍刀の抜身に水をかけ,落ち着きを見せようとしていたが,その動作は平静を失って,オロオロしていた. 山野曹長は目かくしを横田通訳に命じたが,将軍が「いらない」と,言うのを聞くと,067おっかぶせるように「座れっ」と,怒鳴った.

悪魔のように大きく口を開けた穴の手前に座らされた将軍は,手を膝についていた. 横田通訳が後にまわって「頭を下げろ」と言うなり,首を斬りやすくするために,将軍の上衣の襟を折り曲げようとした.

「通訳,お前の手はふるえている」 将軍のたしなめる声が,私にも聞こえた.私は自分に言われたようにドキッとした. 私はその重々しい威圧の前に,二年有余の間に幾十人となく斬り殺し,射ち殺した. あげくは,電気で殺し,石で叩き殺した,この数ヵ月の間に,三十人の戦士を半殺しの上,石油で焼き殺し,二十五人の戦士を渾江の氷河に投げ込んで殺した私であったが,どうにもならなかった. 横田,しっかりしろ!」 怒鳴りつけたが,今度はこめかみがけいれんを始めるのを,どうする事もできなかった.

藤井上尉は軍刀をふりかぶった.その眼は血走り,顔は蒼白だった. 「うまく斬れよ」 私は心に念じた. 「ウン」悪魔の剣が空に光った.

山上の人はどよめいた.どよめきは,憤りと悲しみをこめて四方に広がった. 軍宮が慌て,止めようとしたが,施す術もなかった. 「バサッ」と,にぶい音とともに,将軍の鮮血にまみれた身体は,穴の中へドッと崩れ落ちたが,夫人は背を向けたまま,動かなかった.

「よーし,今度はこちらだ」 血に飢えた狼が人間に飛びかかるように,私は吠えた.夫人を穴の方へ向きを変えさせた. 私は夫人と子供を殺す事で,もっと強い「快感」を知ろうとした.

068夫人は青い長衣を身体にづけて,黒い髪の毛は襟のところで束ねていた. おくれ髪がそよ風で額を撫でている. その眼はしっかり抱いた子供に注がれている.抱かれた子供は不安も心配も無いもののように,丸い眼をあたりに向けて,今殺そうと銃を向けている偽軍兵隊と私,あたりの狼どもを,珍しい物を見るように見まわしている.その小さな手は,夫人の頬を流れる涙を拭いていた.

「射てッ」 私のわめく声に,銃口は火を噴いた.夫人の身体は,子供を抱いたまま前にのめって穴に落ちた. 銃弾は穴の中へ続けざまに飛んだ. 山の上には再びどよめきが起こった. その中に,おえつする声が響いてきた.

「どうだつ,日本軍に反抗する奴は皆こうだぞ!」 勝ち誇った私は「フーッ」と,大きな呼吸をしながら,肩をそびやかした. 「これで,東辺道に王道楽土ができるのだ」 私は,そう信じていた.

侵略者は,将軍の首級を「記念品」に奪い,偽軍にラッパを吹かせて引き上げて行った. 侵略者は去っても,山上の人は動かなかった. 憤りの眼で侵略者を睨んでいた.将軍は侵略者に殺された. けれども中国の人達の熱血は,殺す事ができなかった. 将軍の生命は奪っても,その魂は決して奪う事はできなかった. それは中国の人民の中に受け継がれ,侵略者が狂えば狂う程,人民の反抗は遼原の火のように燃え広がっていった.そして,その火は遂に日本帝国主義を焼きつくしてしまった.


私は,平和を守る人々を無残に殺害した盲目であった.私は地位と名誉を得るために,王鳳閣将軍とその妻子をむごたらしく殺してしまった.私は全く人間ではなかった. 私は今,この事を静かに069反省する時,胸をかきむしられる思いで一杯である.

王鳳閣将軍は再び生きて帰らず,自己の願われていた,勝利した幸福な中国を見る事ができないのだ.

私は今生きている.私は生きている限り,平和のために生命を捧げなければならない.

再び侵略戦争を起こさせてはならない.

私は今,堅い決心に燃えている.

 

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1 Yamane Kenjirô, Feldwebel (Pseudonym)

2 Kyôto, japanische Präfektur
3 Shenyang, siehe Shenyang 瀋陽 und Fengtian 奉天
4 Tonghua, Stadt in der Jilin-Provinz
5 Jilin, Provinz und Stadt, siehe auch Dongsan
6 Dunhua, Stadt in der Provinz Jilin.
7 Changchun, Hauptstadt der Provinz Jilin; seit 1932 Hauptstadt der von den Japanern besetzten Mandschurei; zu dieser Zeit hieß die Stadt Hsingking (新京; Pinyin Xīnjīng; jap. Shinkyō).
8 Hunjiang -- Hun River (渾河) is a river in Liaoning Province, China, and one of the tributaries of the Liao River. The Hun river was formerly known as Shen River (瀋水).
9 Der Yalu (dt. auch Jalu; in Nordkorea Amrok-gang, in Südkorea Amnokgang genannt) ist ein Grenzfluß zwischen der Volksrepublik China und Nordkorea.
10 Andong, Stadt in der südkoreanischen Provinz Gyeongsangbuk-do. Sie ist mit knapp 185.000 Einwohnern die größte Stadt im nördlichen Teil der Provinz.
11 Linjiang 1. ... een stad in de provincie Jilin in China. Linjiang ligt in de prefectuur Baishan. De stad heeft meer dan 100.000 inwoners. Linjiang is ook een arrondissement. 2. Kreis in Tongua (5-4-16)
12 Jian --- Ji'an Stadt in der Jilin-Provinz, am Yalu Fluß gelegen; historische Stadt aus dem Koguryo-Reich.
13 Liáoníng, Provinz im Nordosten der Volksrepublik China. Die heutige Provinz Liaoning, die bis 1929 den Namen Fengtian trug, war das Kernland der Mandschu mit Shenyang (mandschurisch: Mukden) als Hauptstadt des Mandschu-Reiches. Nach Gründung der Qing-Dynastie verlegten die Mandschu ihre Hauptstadt von Shenyang nach Beijing.
14 Ôyama, Oberst
15 Utsu, Major
16 Yokota, Dolmetscher
17 Dongbian, östliche Provinzen, mit Tongua 通化, Linjiang 臨江, Jian 輯安
18 Wang Fengge 18951937, stellte nach der japanischen Invasion eine Freiwilligenarmee auf; 1937 gefangengenommen und exekutiert.
19 Hengdaohezi, in Heilongjiang
20 Kijima, Hauptmann
21 Kawamoto, Hauptmann
22 Yuhuangshan, Berg östlich von Tonghua
23 Yamano, 曹長
24 Fujii, 上尉